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鼻呼吸は天然の濡れマスク

こんにちは、衛生士の北村です(^-^)/
 先週から急に寒くなり、秋らしくなってきましたね。我が家ではあわただしく長袖、長ズボンを出し、ホットカーペットを敷きました。すぐに寝転ぶ子どもたち。そのまま寝たら風邪をひいちゃうぞ!
 1日の寒暖差が激しい時季ですので、皆さんも体調管理をしっかりして、風邪などをひかないよう気をつけて下さいね。


 さて、今日のお話しは、そんな風邪などをひきにくくしてくれる鼻呼吸についてです。
 なぜ鼻呼吸が良いのかというと、空気中のほこりや細菌、ウイルス、花粉などの異物や病原菌を鼻から吸い込むと、鼻毛や鼻の粘膜の繊毛粘液によりろ過されて、そのほとんどが鼻水として排出されます。

 さらに鼻の奥には咽頭扁桃があり、ここのリンパ球が異物や病原菌をキャッチして、白血球などの免疫細胞に信号を出します。つまり、鼻呼吸をするだけで異物をろ過して、免疫細胞に指令を出すという二重の感染予防効果があるのです。それはつまり、「天然のぬれマスク」をつけているような状態になります。

 また、鼻の穴から咽頭までの気道は血流が豊富で、冷たく乾燥した空気を、暖かく湿った状態にしてくれます。ウイルスが冬にまん延するのは、空気が冷たく乾燥しているからです。鼻呼吸をするだけで、加湿器つきの空気清浄機をつけている状態になるのです。

 では次に、口呼吸のデメリットについてお話しします。口で呼吸すると、冷たく乾燥した空気がそのままのどから、気管や肺に吸い込まれてしまいます。
 また、口の中が乾燥してしまうため、唾液による殺菌·消毒作用も発揮できなくなります。口蓋扁桃や舌扁桃などリンパ組織の働きもありますが、口呼吸による乾燥で、白血球の働きも弱まり、低温と、乾燥により気管支の繊毛の働きも弱まります。
 これらの理由から、口呼吸によって吸い込まれた空気はほとんどろ過されずに直接肺に入り込み、インフルエンザや風などウイルス感染を招きやすくなってしまいます。
 さらに、口呼吸は歯や歯ぐきにも悪影響をあたえます。プラークや着色は、乾燥により歯ブラシでは除去しにくくなってしまいます。歯ぐきも腫れ、出血しやすくなっていきます。

 コロナ渦でマスクを着けるのは当たり前になってきましたが、マスクをしていることで息苦しくなり、逆に口呼吸をする人が増えているとか!?マスクももちろんしますが、天然のぬれマスクである鼻呼吸をして、この冬を、コロナ渦を乗り切りましょう!