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親知らずについて

こんにちは。歯科衛生士の馬渕です。
朝晩はすっかり冷える様になりましたね。
免疫力が落ちやすい季節の変わり目で体調を崩し、身体に不調を抱えている方も多いのではないでしょうか?
このような場合、いつもは平気な親知らずが痛んだり、腫れたりお口の中にも変化が起こります。
なんとなく抜いたほうが良さそうな親知らずですが、周囲の人から『親知らずを抜いて痛かった』『抜いた後腫れて食事ができなかった』という話を聞くと抜歯の怖さや不安により、なかなか抜く決心がつきませんよね。
ですが、場合によってはそういう訳にはいきません!
たまにしか痛まないので抜きたくない!という方に向けて今回はお話をしていこうと思います。
親知らずは1番最後に生えてくる大人の歯です。
まっすぐ生えてくれると良いのですが、現代人は加工食品や火を使った調理により、顎が小さく華奢な人が多く、親知らずが真っ直ぐ生えるという事が少なくなってきました。
顎が小さい為、親知らずが傾斜して生え頭だけ出る、横向きに生えてくるという事が起こります。
そして、親知らずの手前の歯は第二大臼歯という一生使う大切な歯で、咀嚼のかなめでもあります。
斜めに生えた親知らずと第二大臼歯との間にはプラークや食べカスが溜まりやすく、掃除もしにくいので虫歯になりやすいです。
更に、プラークや食べカスが溜まっていると虫歯だけではなく歯周病も引き起こしてしまいます。
歯周病は歯を支えている骨がとける病気で、症状がなく進行していくのが特徴です。
治療が手遅れになると親知らずだけではなく、第二大臼歯まで失ってしまうかもしれません。
またプラークにより蜂窩織炎を引き起こす事もあります。
生えかけの親知らずの歯茎にプラークや食べカスが溜まると歯茎に炎症が起こります。
放置すると頬や首に腫れが起き、発熱などを起こし蜂窩織炎に繋がる事もあります。
※蜂窩織炎(皮下組織で細菌が増殖して起こる、急性感染症)

親知らずは噛み合わせにも影響します。
親知らずが生えようとする力で手前の歯が倒れてしまい、反対側の歯と上手く噛み合わなくなり、食事がしにくくなり、日常生活に支障が出てしまいます。

歯列矯正を考えておられる方にも抜歯をオススメします。
親知らずがある事で矯正治療後の綺麗な歯並びを乱してしまうという事があるからです。

生えてきた親知らずにより頬粘膜を良く噛んでしまい潰瘍ができてしまったり…
生えてきた歯の頭が反対側の歯茎に突き刺さり歯茎が傷つき痛みが出る…という場合もあります。

体力や免疫力が落ちている時やストレスがかかった時などに急に腫れたり痛みが出たりする事があります。
受験や就活、大事な仕事などの場面で症状が出てしまっては大変ですよね。
また、強い痛みが出てから抜歯を行うと麻酔が効きにくかったり、予後が悪くなる傾向があります。
そうならないように症状がないうちに抜いておく事をお勧めします。
そして、年齢が高くなると歯と骨が癒着し抜きにくくなる事があるので、抜こうと思い立った時に抜いておくと楽に抜けるかもしれません。

たまに痛い、たまに腫れるという方も、検診に来て頂き、親知らずの抜歯を検討されてはいかがでしょうか?
親知らずの抜歯について気になる事がある方はお気軽にスタッフにご相談ください!